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Cloudflareで大手BtoB基盤を統合運用する方法

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事業部ごとにドメインが増え、WAFのルールもばらばら。買収した会社や海外拠点では、別のCDNやクラウドを使っている。大企業のBtoBサイトや大型SaaSでは、「守る機能」より先に「管理をどうまとめるか」が課題になります。

Cloudflare Enterpriseは、複数ドメインやマルチクラウド環境を共通の基盤で管理する選択肢です。ただし、契約を一つにすれば自動的に統合できるわけではありません。組織構造、権限、標準ルール、例外の扱いまで設計する必要があります。

数千ドメインを支えるCloudflareの管理設計

アカウントとゾーンの分け方を先に決める

Cloudflareでは、アカウントの中に複数のゾーンを置きます。ゾーンはドメインまたはサブドメイン単位で、WAFやキャッシュなど多くの設定もゾーン単位です。一方、Workersやメンバー管理のようにアカウント単位で扱う機能もあります。

会社、事業、地域、開発・本番環境のどこでアカウントを分けるかによって、権限と設定の共有範囲が変わります。現在の組織図をそのまま写すのではなく、誰が変更し、どこまで同じルールを適用するかを基準に決めましょう。

Enterprise Organizationsで全体を見渡す

CloudflareのOrganizations for Enterpriseは、複数のCloudflareアカウントを一つのダッシュボードから管理する仕組みです。公式ドキュメントでは、最大20,000アカウント、200,000ゾーンまでの構造が示されています。※

大規模に扱えることと、運用しやすいことは同じではありません。アカウント名、タグ、所有部門、連絡先をそろえ、廃止済みドメインも棚卸しします。共通WAFルールを配布する場合は、例外の申請と期限も決めておくと、ルールの形骸化を防げます。

マルチクラウドでも入口を共通化する

AWS、Azure、Google Cloud、オンプレミスにサービスが分散していても、DNS、WAF、CDN、ロードバランシングなどの入口をCloudflareでそろえる構成を検討できます。利用者から見た通信経路と、配信元の配置を切り分けやすくなるのが利点です。

ただし、クラウド固有のロードバランサーやセキュリティ機能と役割が重なることもあります。既存機能をすぐ外すのではなく、可用性、費用、障害時の責任を比較し、残す機能と統合する機能を選びます。

内製チームとSIerで進める共同運用

中央統制と事業部の自由度を両立する

本社のセキュリティ部門がすべての変更を抱えると、事業部のリリースが遅くなります。反対に、各チームへ任せきると設定差が広がります。全社共通の最低基準と、事業部が調整できる範囲を分けることが必要です。

たとえばDDoS防御や基本的なWAFルールは全社で管理し、キャッシュやリダイレクトはサービスチームへ任せる方法があります。Cloudflareのメンバー権限は、アカウント全体、ドメイン、個別リソースなどの範囲を意識して設定します。

APIとIaCで変更を再現できるようにする

ドメインが増えるほど、画面からの手作業では設定漏れが起きやすくなります。APIやInfrastructure as Codeを使い、標準設定をテンプレート化すると、新しいサービスでも同じ基準から始められます。

とはいえ、コード化そのものが目的ではありません。レビュー、承認、本番反映、緊急変更、切り戻しまで一連の流れを作ります。ダッシュボードで直接変更した場合に、コードとの差分をどう戻すかも決めておきましょう。

移行は事業影響の小さい範囲から始める

数千ドメインを一括で移行すると、証明書、DNS、キャッシュ、外部サービス連携の見落としが広がります。まずは構成が分かっているサイトを選び、手順とチェック項目を固めます。

次に、公開サイト、API、大型SaaSなど、似た構成ごとに移行します。サービス固有の例外を標準へ無理に押し込まず、例外理由と終了条件を記録します。SaaSのAPI保護については、SaaS・WebサービスのCloudflare運用ガイドも参考になります。

大規模要件に合うパートナーの選び方

WebだけでなくCloudflare Oneまで設計できるか

大企業では、Webサイト保護と社内ゼロトラストが別プロジェクトで始まることがあります。将来統合する可能性があるなら、Application ServicesだけでなくCloudflare One、ログ、ネットワーク接続まで扱える会社が相談しやすいでしょう。

すべてを一社へ任せる必要はありません。Web、ネットワーク、SOC、ID基盤の担当会社が分かれる場合は、全体設計と障害時の指揮を誰が担うかを決めます。責任の空白を作らないことが大切です。

グローバルな変更・障害に対応できるか

海外サイトでは、地域ごとの公開時間や商習慣、法規制が異なります。日本の営業時間だけでサポートする体制では、現地のリリースや障害に間に合わないかもしれません。

対応言語、時差、Cloudflareへの問い合わせ経路、海外拠点との連絡方法を確認します。大規模障害時に、技術担当だけでなく経営層へ状況を説明できるレポートを出せるかも見ておきたい点です。

内製化を前提に知識を残せるか

高度な個別設計をSIerへ依頼しても、日常の変更まで永遠に外部へ頼るとは限りません。設定台帳、構成図、命名規則、運用手順を社内へ残し、担当者向けのトレーニングを計画します。

Cloudflareで大手BtoB基盤を統合する目的は、単にベンダーを一つにすることではありません。全社の基準をそろえながら、各事業が安全に動ける状態を作ることです。管理単位と責任を先に設計し、必要な範囲を大手SIerと共同運用しましょう。ほかの業種・用途は、Cloudflare導入・運用ガイド一覧で紹介しています。

Selection
Cloudflare代理店3選

Cloudflare代理店の中には、独自の料金プランや運用サービス、日本語サポートなどを提供する企業もあります。
ここでは、価格やサポート内容に特徴があり、比較検討時に注目したい3社を紹介します。

1ヶ月のお試しから、
導入~運用まで一括委託
GateCore
(アクセリア株式会社)
初期費用 217,800円(税込)
月額費用 165,000円(税込)
最低利用期間 1ヶ月
対応プラン ・GateCore独自プラン※

※Enterpriseプランへの
アップグレードは可能

サポート 月7時間の運用サポート(設定変更・検証・障害調査)、日本語サポート、4TB転送量、オリジン監視
こんな企業におすすめ
  • 年間契約はリスクが高く、まず1ヶ月試してから継続を判断したい
  • テレビ露出・大型キャンペーン・セール前など、短期間だけ利用したい
おすすめの理由
  • 年間契約が不要で、最低利用期間は1ヶ月。まず短期間で導入し、運用やサポートを確かめてから継続を判断しやすい
  • Businessプランではサポートが足りず、Enterpriseプランでは規模が大きすぎる企業向けに、その間を埋める独自プランを提供。さらに、URL転送や外部サービスとの連携など、サイトに必要な機能を追加する開発支援も相談できる※
  • 初期費用217,800円(税込)、月額費用165,000円(税込)の基本料金で、初期設定から運用サポートまでまとめて任せられるオールインワンパッケージ

※Cloudflare Workersを活用した開発・構築支援は別途オプションです。対応範囲・料金はお問い合わせください。

PV数連動の
従量課金型料金モデル
DOMO
(株式会社ドーモ)
初期費用 220,000円(税込)~
月額費用 11,000円(税込)~
最低利用期間 年間契約(12ヵ月)
対応プラン ・Proプラン
・Businessプラン
・Enterpriseプラン
サポート ACE資格を持つエンジニアがサポート
こんな企業におすすめ
  • サイトのアクセス数が少なく、定額サービスでは割高に感じている
  • 複数サイトをそれぞれの規模に応じたコストで管理したい
おすすめの理由
  • PV数によって月額費用が変動するため、無駄なく利用できる
  • 月11,000円(税込)〜の業界最安水準※2で、Cloudflareの運用支援が受けられる
  • Cloudflare社正規販売パートナーとして、国内200社以上への導入実績を誇る※3(2026年6月1日調査時点)
24時間365日のSOC監視・
即時オペレーション対応
クラウド型WAF管理
サービス for
Cloudflare WAF
(NRIセキュアテクノロジーズ
株式会社)
初期費用 個別見積もり
月額費用 個別見積もり
最低利用期間 個別見積もり
対応プラン 公式HPに記載なし
サポート 24時間365日体制の監視・分析
こんな企業におすすめ
  • 夜間・休日を含む24時間365日の監視・即時対応体制を必要とする
  • 取締役会や監査委員会に対して、セキュリティ体制の根拠提出が必要
おすすめの理由
  • 24時間365日体制で、導入企業のWebサイトに対する攻撃を監視・対応
  • ゼロデイ攻撃に対して、NRIセキュア独自のシグネチャを作成し適用
  • 他のセキュリティ製品もまとめ、400種類以上の機器のログを横断的に監視できる大規模対応力
※1参照元:GateCore公式HP(https://lp.accelia.net/cdn/solution-gatecore/)BusinessプランとEnterpriseプランの間に位置する、Cloudflareがアクセリアに提供したプランです。
※2:2026年6月1日時点、Googleで「Cloudflare 代理店」と検索して表示される、Cloudflare代理店の公式サイト26社を調査。初期費用、月額費用を明示している代理店のうち、最も月額費用が安いのがドーモ。
※3 参照元:ドーモ公式HP(https://cloudflare.domore.co.jp/)